統合失調症の雑談㉑ 陽性症状時の映像と確信

2人で雑談したこと
ころたん
ころたん

はい、じゃあ今日も雑談始めていきます。よろしくお願いします。

大地
大地

よろしくお願いします。今回なんですけど、今ころたんさんと統合失調症の話をしていて、重なる部分があるなって思って。それが、2人とも妄想の症状から始まっている点です。僕の場合、妄想の症状が出た時に、自分の記憶だと錯覚するような「映像」が頭の中で流れてきたんですよ。そのことについて話したいんですが、ころたんさんはそういう記憶のような映像の経験はありますか?

ころたん
ころたん

はい。私が経験したのは、陽性症状がひどかった時に、過去の記憶が映像として蘇ってくるんですが、それがちょっと現実とは違うものにすり替わって流れてくる、という経験です。
具体的には、症状がひどくなって家族が助けに来てくれた時にタクシーに乗ったんですが、その運転手さんが、数日前に乗ったタクシーの運転手さんと同じ人だと強く思い込んでしまったんです。

大地
大地

なるほど。現実と妄想の区別がつかなくなっていたんですね。そして、そういう映像が頭の中に流れてきた、と。

ころたん
ころたん

そうですね。もう、数日前の運転手さんが目の前にいる、と。現実だと思い込んでいる状態でした。

大地
大地

ありがとうございます。僕が経験した映像について話すと、再発した時に幻聴が聞こえ始めたんですが、その当初、公園の映像が流れてきたんです。ぼんやりとした女の人がベンチに座っていて、「そこに行けば、幻聴の世界のその子に会える」という映像と感覚が一緒に入ってきました。
感覚としては、テストで絶対に合っている問題を解く時の「これは絶対合ってる」という確信に近いものでした。「絶対にここに行けば会える」という確信のある感覚が、映像と共に直感として流れ込んできたんです。

ころたん
ころたん

直感として、ですね。

大地
大地

はい。それで、真冬の夜に何十キロも走り回って、いろんな公園や川沿いを探し回って、気づいたら朝になっている、ということをしていました。映像と、強い直感・感覚がセットでありましたね。

ころたん
ころたん

私も夜に走り回っていた時期があったのを思い出しました。その時は、過去の映像のすり替わりとはまた違って、大地くんと同じように、自分が走り回っている一方で、別の場所にいる家族や当時の彼氏が何をしているか、という映像が自分の中に流れ込んできて、「自分はこうしてはいられない」という感覚で走り回っていました。

大地
大地

その映像と一緒に、ころたんさんも僕と同じような「直感」はありましたか?

ころたん
ころたん

ありました。もう直感的に「この人たちはこうしている」と信じ込んでいましたね。

大地
大地

そうですよね。僕も「絶対こうだ」と確信するような感覚がありました。妄想のある人にとって、映像や直感、感覚は「事実」として捉えてしまうから、妄想から抜け出すのは本当に難しいなと思います。

ころたん
ころたん

そうですね。妄想には、そういう映像を伴っている場合が多いのかもしれないですね。大地くんの話を聞いて、同じなんだと思ったし、リアルに近い感覚の中で妄想にのめり込んでしまうということが、あるのかなと思いました。

大地
大地

僕もすごくそう思います。
妄想で出てくる映像が、直感的に「実際に起こっている出来事だ」と確信してしまう。だから現実と妄想の区別がつかない人にとって、その映像と「絶対的な確信」(テストで満点を確信するような感覚)がセットになっているんですよね。\nだから、本人が「これは病気かもしれない」と思える何かがない限り、妄想の世界から現実に戻すのは難しいのかなって。

ころたん
ころたん

うん、そうですね。「確信がある」というのが難しいところですよね…うーん。

大地
大地

その確信の話なんですけど、テストで絶対に合っている答えを「間違っている」と言われるのと同じくらい、自分の確信を変えるのは難しいと思うんです。
普通なら、合ってる答えをバツにされたら「先生、これ合ってますよ」って言いますよね。でも妄想を治すのは、その逆で、自分が合っていると確信しているものを「バツ」だと、誰かに説明されるまでもなく、自分で受け止めないといけない感覚なんです。先生に答え合わせで説明されても納得せず、「自分の書き方ではバツなんだ」と、無理やり思い込まなきゃいけないような…。

ころたん
ころたん

なるほど。とても分かりやすい例えですね。確信していた答えが間違っていた時に、それを自分で納得する必要がある。先生に「なぜ間違ってるんですか?私は合ってます!」と言うのと、先生が「いや、これはこうだから間違ってるんだよ」と説明する、そのやり取りが、統合失調症の妄想を正していくプロセスに非常に近い感覚だと私も思いました。

大地
大地

ころたんさんの話を聞いて、妄想が映像として現れるという点が僕と共通していて、他にも同じような経験をしている人がいるんだろうなと、今回の雑談で感じました。

ころたん
ころたん

まとめると、陽性症状が一番ひどい時というのは、そういうリアルな、あるいはどこまでもリアルのような感覚(映像や確信)がある、ということですね。それに対して、自分や周りがどうしていったらいいのか、また大地くんと話せたらいいなと思っています。

大地
大地

はい。じゃあ、今回はこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。

ころたん
ころたん

ありがとうございました。

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